軍靴のバルツァー

軍靴のバルツァー 6巻を電子書籍化。


主人公はプロイセンぽい架空の国 ヴァイセン王国で軍人をしており同盟国の士官学校に講師として出向していたのですが、過去ヴァイセン王国と戦争をしていた国から攻め込まれ士官候補生をつれて後方の本来安全な地域に出陣をしたのですが、奇襲を受け200名の死者を出しながらも追手を撃退し、今巻で、ようやく味方と合流を果たしました。



19世紀ごろの戦争といえば何といっても塹壕戦ということで今巻で軽く説明がされていますが、主人公が指揮するのが軍事的に遅れた同盟国の士官候補生ということで直接戦闘には参加せず生徒への講義のみでした。


戦争は冒頭にあっさり停戦し、停戦後の国際会議が今巻のメインとなっておりました。

他の作品では戦争が終わって話が終了となるケースが多いのですが、その後の賠償などを決める国際会議も丁寧に書かれているところがさすがです。

しかも、国際会議がメインとのことで地味な話になるのかと思いますが、色々あったりして緊迫感があり、変わらずの面白さでした。


この作品は時代背景がリアルに描かれているので、自然と男性ばかり目立ってきますが、騎兵科のヘルムートさんは爵位継承の為に男性として入学していた女性という設定を半ば忘れていました。


この作品は本編も面白いのですが、作品の巻末に当時の兵器や風習について解説するコラムもあったりして、結構興味深いことが書いてあり、このコーナーもおすすめです。


また、よく利用する書店ではおまけのペーパーが付いており、こっちはネタ系に走ったものもあったりするので、本館のコラムとは違った面白さがあります。


国際会議は色々あり中断してしまい、主人公が所属するヴァイセン王国がきな臭くなって来たり、主人公のかつての親友が相変わらず暗躍していたりと続きが気になります。

×

非ログインユーザーとして返信する