星界の紋章 2巻

星界の紋章 2巻を電子書籍化。


かつて深宇宙調査の為、遺伝子改良されたアーヴという種族が作られ、彼らは宇宙船の部品として扱われていたが、後に独立し既知宇宙の約半分を占める帝国を築きあげた。

そんな世界で通常の人間である主人公が住んでいた独立惑星が帝国に占領された際に無理やり帝国貴族に祭り上げられ戦乱に巻き込まれるというSF作品。


主人公は貴族としての責任の軍役につく為、帝国の首都に向かう軍艦に便乗するのですが、その途上で潜在敵国の艦隊に奇襲を受け、王族で軍役についている少女と共に脱出して他の星系に警告をする傍ら小型艇で首都に向かいますが、途上の男爵領で足止めを受けてしまう。


通常のSF作品は光速を超える手段としてワープというものを使用していますが、この作品では、通常の次元とは異なる二次元の平面宇宙へつながる門を経由することで長距離を移動するという独自の設定を持っており、異なる物理法則が支配する平面宇宙での特殊戦闘などもあり、とても魅力的な作品です。

今巻では平面宇宙の戦闘の詳細が説明されていませんでしたので、知らない人は少し戸惑うかもしれませんがそれでも十分に面白いです。


原作が小説で今作の星界の紋章、 続編の星界の戦旗、短編の星界の断章とかなり巻数が出ており、何回か違う作者でコミック化されていたのですが、今作品はかつてのコミック化作品の中でダントツで最高の完成度です。

何年かかってもいいので、星界の戦旗も是非書いてほしいです。


ちなみにこの原作も全然続きが出ず去年約8年ぶりに新刊が出て第一部が完結し、一区切りついたのですが、無茶苦茶続きが欲しくなる終わり方をしており、第二部が読みたくてつらいです。


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